無量寺の猫 晩秋の陽だまり

11/18 彩湖から荒川沿いに赤羽に出て田端へ。無量寺から飛鳥山で紅葉を眺めて隅田川沿いから川口経由で帰宅。トレック。

無量寺

無量寺は旧古河庭園に細道を挟んで並び、背後は馬の背の本郷通が走り飛鳥山公園が鎮座する、緑豊かな一角にひっそりと佇んでいる。山門は準幹線から少し奥まった所になるので、旧古河庭園に訪れた人々もなかなか気づかないだろう。この寺には平安後期に造れたという阿弥陀如来坐像があり、江戸時代には六阿弥陀詣の一寺で参拝客で賑わっていたようだ。永井荷風の随筆で知り六阿弥陀詣でもしてみたが、おそらく当時の面影を一番残しているのがこの無量寺である。他は高速道路を真上に仰いだり、移転したり、寺としては残っていない場合もある。

■お寺と猫

時折ふっと寄って見たくなる場所だ。だいたいが文京区の北側から北区のにかけては、東京オリンピックの際の東京大破壊(コンストラクションではあるが)から置き去りにされ、独特ののんびりした雰囲気と折り目正しさが同居する形で残されている。染井霊園も東京の開発の波から逃れる緩衝地帯として一役かっているだろう。何とか残したい環境ではあるが、来る途中の十条では道路拡幅の中、富士講の山が削られている真っ最中だったので、さてさてと思うところだ。

また、無量寺の美点は、おそらくではあるが住職と思しき人がこの庭を楽しんでいることだ。秋には菊を愛で、ビオトープを楽しんでメダカを飼い、確認できるだけで猫を4匹飼っている。野良猫でない証拠に、寺の猫なので餌をやらないでくださいとの張り紙があり、本堂の脇にはダンボール製の猫の家がある。猫の性格も穏やかだ。ちなみに私もマンションの狭いベランダでメダカ(亀も)を飼い、室内で猫を飼っている。正直ここの環境は羨ましいのだ。

■飛鳥山

旧古河庭園との境の細い坂道を自転車で登る。山と名乗るだけあり飛鳥山の紅葉は少し進んでいた。ここの公園の雰囲気が好きだ。一生懸命遊んでいる子供達が大勢いる。遊具がたくさんあるのだ。そして秋の晴れた日を楽しんで逍遥している人も多い。

■隅田川

隅田川経由で川口へ。川口で荒川を渡り浦和へ帰る。今日は川の水が温い色をしている。それにしても久しぶりに赤羽の青門を訪れたのだが、川口のマンション群がまた増えたような気がする。薄の波越しに見る光景は何と表現したら良いか。

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