さいたま市南区西堀~与野~大宮(三橋・櫛引町)~日進~16号バイバス渡る~奈良町・別所   トレックFX-3

■近所に庚申塔を発見

古道探索を初めてすぐのこと、近所のT字路の角に庚申塔等がまとめられていることに気が付きました。何度も通っている道です。人は己の視界に入ってる物でも、興味のないことや、とっかかりの無いものは認識しないということを痛感しました。さて、この道はどこへつながるのか。

■いつもの散歩道は古道だった

西堀氷川神社の鳥居の左手の道は台地の尾根をはしる細道ですが、ここは私の散歩道。この左手(西側)は崖状になっていて見晴らしが良く、晴れた日にはここは山梨かと思うくらいに富士山が大きく見えます。夕日が沈んでいく風景も心に染み入るものがあります。この道は準幹線道路を渡り、右の写真の細道につながっていくのですが、ここにも庚申塔等がまとめられて、大切に屋根まで設けてあります。そしてご丁寧に「日向鎌倉街道」ですという手作りの案内表示がされているのです。地域で古道を言い伝えていて、正直地元でこんなことをしているとは思いもしませんでした。

■昔ながらの富裕な街並み、そして板碑が古道の証

この与野の古道筋は鴻沼川の段丘の左岸上部をはしり、所々に旧家然とした街並みも残っています。大宮方面に抜けても道は幅員が広い幹線道になりますが、周囲の風景は昔ながらの家々や、商店が残った道筋です。途中再び氷川神社がある等、神社仏閣が古道筋沿いには多数あります。大宮の観音堂には板碑が数多く並べられていて、古道筋の板碑を集めたものと考えられます。実はこの道筋は17号線を使うより早く大宮に到着できて、古道が合理的な道筋を選らんで造られていたことが分かります。なお、この辺は気持ちよく自転車で走れて写真をあまり撮っていなかったのが残念でした。

■残る旧街道の形状

大宮から北上し、16号バイパスを渡ると環境ががらっと変わります。大宮北高校手前には鎌倉街道がしっかり保存されているのです。ちょっと感動しました。なお、ここは鴨川の左岸の段丘の上になります。

■三貫清水 太田道灌も絶賛の美味さ

段丘の下側には、昔太田道灌が飲んだという古寺来歴がある三貫清水があり、今も水が湧いています。この辺の環境は是非保存してもらいたいものです。古道筋は大宮北高の東側の段丘上の尾根道で続くようです。神社仏閣も多く、秩父方面への道標もありました。気づけばここは北区別所、私の家は南区別所なので思わず笑ってしまいました。