出雲 2024・8・10 島根半島を旅する(2)
日本海側から南下して宍道湖沿いの国道431号線を出雲大社方面へ。再び一畑薬師方面経由で日本海側に抜けて立岩神社から小伊津、内陸経由で十六湾へ出て鰐淵寺へ。
海岸線沿いのくねくね道を快適に車で飛ばして、気付いたら目の前に海で右折しろとNAVIが指示する。戻るじゃないか変だと車を停めて確認したら、目の前の海と思しきものは実は宍道湖であった。
立岩神社
細く険しく人気のない道を車で進む。時折断崖絶壁から紺碧の海が見渡せる。そうするとようやく立岩神社の案内看板を見つけることが出来た。参道は下る旨のことが書かれている。高さ12mの巨石が3つに割れて鎮座している磐座。雨乞いの神様だったとのこと。現在社は無い。整然とした神奈備た雰囲気だ。でも海風が爽やかに吹いている。
調査研究の結果ではこの磐座の前には集落の人が使う道があり、水田も造られていたとのことで、上側の道が出来てからこの前の道は廃れてしまったらしい。
島根のアマルフィ「小伊津」
甘鯛で有名な漁港。写真の通り小さな湾を囲んでオレンジ色の屋根の家々が斜面に建てられている美しい景観。
本当は下に降りて散策したかったのだが、時間が押していたのであきらめる。
十六島(うっぷるい)
難読地名で有名。しかしもっと有名なのが写真中央の岬の先の経島という島で採れる海苔。高級品だ。この後に平田の販売店に寄ったが小さな海苔の佃煮の瓶詰が2500円だった。海苔の採れる時期は冬の日本海が荒れる12月以降なので実は命がけの仕事。江戸初期の京都大徳寺の茶会記録にもこの海苔の記録があり、画家の池大雅に中元を贈ったお礼の書簡が地元に残されているとか。
浮浪山 鰐淵寺(がくえんじ)
創建は推古天皇勅願とされ、智春上人によると伝えられたいへん古い。後白河上皇撰による「梁塵秘抄」にも日御崎とともにその名が記されている。
真言宗延暦寺の末寺として栄えた。延暦寺が本寺となるのでこの地の地名は「別所」ということになる。
平安時代には修験道を中心に出雲大社と深い関係をもった寺院勢力の地とされた。
正面は地蔵堂。本来であればこの上から浮浪の滝が落ちてきているはずだが、水枯れの時期となった。残念。