雨の只見線で帰省してみた件 2023・6・2
中浦和~大宮~春日部 8:04東武特急鬼怒に乗車→鬼怒川温泉 野岩鉄道~会津若松 13:05発~17:47小出着~18:41長岡着
■春日部駅
大宮駅から東武で春日部へ。この路線、実は乗った記憶が柏から野田の間位だ。人は多い。大宮駅は始発だが一本待たないと座れない。春日部駅はコンコースも階段も狭いのでのろのろ歩きになる。駅の雰囲気は昭和が色濃く残る。特急鬼怒は少し遅れて到着した。乗り口はひとつの車両に限定していたのが面白い。確かに省力化できるし、知っていれば特に問題ない。実は最初気付かず、予約席の車両で待っていて慌てたのだが。
■乗り心地抜群の東武特急
私鉄の有料特急に乗る機会は少ないが実に快適である。雨で人が多くないせいで、隣の席は空いたままだ。JR大宮駅で買った缶ビールを開けて、深川飯を朝ごはんとする。雨の景色も風情がある。鬼怒川温泉で野岩鉄道に乗り換える。隣のホームだ。より一層人は減り、運転席の後も余裕で確保できた。
■野岩鉄道
鉄橋はもちろん楽しい。歌を歌いそうだ。東武の大宮駅の自販機の仕組みが良く分からずに、会津高原尾瀬口までの切符しか買っていなかったので車内精算をする。尾瀬に遊びに行く人が使うメインの駅だから、券売機でここが区切りになっていたのかと思っていたら、この駅から会津鉄道になるのを知った。この辺は蕎麦の花を観に来たりで、ドライブでは何度か訪れている。その際には駅のトイレを拝借し、助かった覚えもある。蕎麦は美味である。
■らららら行くよ~古い! 会津高原
雨もまた楽し。路線名称は会津高原鉄道にすべきだったと思う。古い歌を思い出してしまった。また、路線は基本的に会津西街道に沿ったかたちで、この道はイザベラバードが明治の初期に旅した道でもある。
この紀行の後に村上春樹の「街とその不確かな壁」を読んだが、話に出てくる図書館の所在地は、小説での所要時間等から恐らくこの路線沿いが想定される。それなりの街の規模を求めると、会津田島ということになるか。もちろんフィクションなわけだが、再訪して確認してみたい気になる。
■会津若松駅
会津若松で乗り換えだが、只見線との乗換時間は69分である。昼ご飯を食べるには十分だが、遠出はできない。雨も降っているし、結局駅付設のレストランでラーメンとした。駅蕎麦屋が意外と風情があったのでそちらでよかったかも知れない。写真の時計は駅の時計である。最近JRは節約で時計を設置しない駅も多いので、こうしたちょっと凝った時計は貴重である。
■只見線へ
会津若松から会津坂下までは、田圃の中をひた走る電車で通学の高校生も多い。坂下ではたくさんの高校生が降りた。女子高生は岩手(銀河鉄道)に負けないレベルだ。この先は只見川沿いになり、列車は繰り返し鉄橋を渡る。雨のせいでなんとも幽玄な世界に導かれた。でも、テレビによく出る有名な鉄橋は渡っていると、どれか分からないところが面白い。
途中でバス旅での「只見線ちょい乗り」人々が押し寄せた(駅間は失念)。一瞬にして席か埋まり、通路は立っている人で埋まる。30分くらいだし、鉄道の存続のためには必要なことなので我慢しよう。会津川口では31分の停車となる。その次の駅は本名だが、本名という名の知り合いに以前に尋ねたら、やはり父親がその地域の出身との事だった。
■小出に到着
雨で魚野川がかなり増水し、迫力満点であった。この鉄橋を渡る只見線の車両を写真に収めたいと以前から考えているが果たしていない。17:47小出着。小出駅が無人駅になっていて衝撃を受ける。只見線とはいえターミナル駅のわけだし、JR東日本のケチケチ振りには将来の不安しか感じない。18:06発の長岡行の上越線も2両に減らされて、学生で満杯だった。何とか座れたけど。総括としては雨もまた楽しであった。